症例
このページでは、ヒアリン線維腫症候群(HFS)の患者会メンバーの治療経過を、匿名化した形でまとめています。
症状の進行や治療内容は個人差が大きく、同じ病名でも経過はさまざまです。
同疾患の患者・家族、医療関係者の方にとって参考となり、診療や研究のきっかけにつながることを願っています。
随時追加・更新を行います。
◆患者A
診断・基本情報
- 患者Aは2018年生まれの女児で、乳児期に「乳児全身性ヒアリン線維腫症候群」と診断され、遺伝子検査によって病気が確認されている。
主な症状(腫瘤・臓器・整形)
- 診断当初は腸の中に腫瘍ができることで栄養吸収が難しく、免疫低下、貧血、たんぱく不足などの症状がみられた。成長とともに改善した部分もあるが、栄養面の課題は長く続いてきた。
- 皮膚や頭部、耳、口の中(歯ぐき)などに腫瘤(しゅりゅう)ができやすく、頭部、耳、くちびる、歯ぐきなどの腫瘍切除手術を幼少期から繰り返し受けている。
- 2023年頃から側弯(背骨の曲がり)がみられ悪化も記録されており、コルセットも作られたが使用が難しい状況がある。2024年からは車椅子も利用している。
主な治療・医療的ケア
- 2021年に手術後の誤嚥(ごえん)によって肺炎を起こし入院が長引いたことがあり、術後に体力を大きく消耗した。
- 栄養状態を保つため2021年から経鼻経管栄養が開始され、その後も栄養不良が続いたため2022年に胃ろうが作られ、現在も胃ろうを使用した栄養管理を継続している。
- 小児科を中心に整腸剤、鉄剤、皮膚の保湿剤などを継続して使用し、日々の体調管理を続けている。
- 2023年には新型コロナウイルス感染症で入院し、高熱、下痢、血便、脱水などの症状がみられた。
生活・支援体制
- 2019年から訪問看護、訪問診療、療育センターの利用が始まり、生活全体を支える体制が整えられてきた。
- 2021年に保育園へ入園し、2024年に小学校へ入学した。支援級に所属しつつ、体育など一部を除いて通常級でも学習している。
◆患者B
診断・基本情報
- 患者Bは1998年生まれの女性で、2001年に小児科で遺伝子検査を受け、若年性ヒアリン線維腫症と診断された。診断のために検査入院を行い、病気が特定されている。
主な症状(腫瘤・臓器・整形)
- 成長とともに複数の合併症がみられるようになり、2012年には僧帽弁逆流症・三尖弁逆流症が見つかり、心臓の異常が確認された。
- 2013年には気管支喘息、2017年には拘束性肺障害が記録され、呼吸器の問題も長期的な課題となっている。
- 2021年には肺高血圧症が確認され、呼吸や循環に関する病状が継続している。
- 皮膚や頭部などにできる腫瘍(腫瘤)に対して、2016年に形成外科で全身麻酔による腫瘍切除手術が行われ、後頭部や右耳の腫瘍が切除された。
主な治療・医療的ケア
- 腫瘍切除手術では入院期間が約3週間に及び、治療の負担も大きいものとなった。
- 現在も心臓への負担を軽減する薬、むくみや血圧を管理する薬、喘息治療薬などを継続して使用している。
- 皮膚の炎症やかゆみを抑えるための外用薬も使用しており、日常的な症状への対応が続いている。
生活・支援体制
- 今後更新予定
